徒然なるままに種よし

気まぐれ大学生が送るブログ

【My Way】命の灯火

3ヶ月ぶりの地元。
駆けつけた自分を力のない笑顔と優しい目が待っていた。
片手で挨拶をする。沈黙の再会だった。
お互いに言いたいことはあるのに、言葉にできない。
いずれ来る別れ。それが今現実味を持って目の前にある気がした。
手を握ると大きな手が握り返す。なんて力強い手だろう。言葉はなくとも、その手に確かに命を感じる。
言わなくちゃ。喉が絞められたように苦しい。言葉にしたら消えてしまいそうな気がした。
ようやく話せても肝心なところで詰まってしまう。
代わりに涙があふれる。
もう辛そうだ。精一杯な人間に頑張れなんて言えるわけがない。
固まる自分にあなたは言う。
「…よく頑張ったな。」
やめてくれ。そんな最後みたいなこと言わないでくれ。
俺はまだ何もできていない。
散々遠回りして、散々迷惑をかけて、ようやく分かったんだ。
俺が本当にやりたいこと。
そのためにこの1年色々準備して、これから始まるんだよ。
親孝行だってする。恩返しがしたい。見せたい景色があるんだ。
 
震える声で伝えた思いをあなたはどこまで聞いたのだろう。それはほとんど声ではなかったかもしれない。
本当に情けない。昔から、そう今も泣き虫なままだ。
それでも伝えたかった。たとえ耳が遠くても、紙なんかじゃなく言葉で伝えたかった。ようやく正直になれた自分の心を、決意を。
 
いずれ来る別れ。もう時間がないのかもしれない。
自分が生きる以上、必ずその時は来る。
運命の歯車が止められないのなら、出来るだけ前進しよう。
それが今の自分にできるたった一つのこと。
少しでも早く、その先の景色を見せてあげられるように。