徒然なるままに種よし

気まぐれ大学生が送るブログ

出発前夜

荷造りを終え、ふと時計に目をやる。

時計は0時を回ろうとしていた。明日、いや今日自分は三島に帰る。2週間の帰省も今日で終わりだ。

当初の予定ではこの夏は帰省するつもりはなかったが、急に帰りたくなった。理由としてはいろいろあるが、単純に、疲れたのである。

半年ぶりの我が家は相変わらず賑やかだった。天然の母、真面目だがどこか抜けた父、中3とは思えないほどうるさい妹。確かに時間は流れているのに、かつてと変わらない空気がそこにあって、俺は心から安心した。

祖父母も元気そうで何よりだった。帰省前に母から祖父が入院中だと聞いた時にはかなり心配したが、俺が帰省して間もなく退院、祖父母宅で2人の笑顔を見たときはほっとしたのと同時にうれしかった。2人からはよく電話をもらっていたが、やっぱり顔を合わせて話すのが一番である。それと、祖父はそろそろ痩せたほうがいいと思う(笑)

帰省の時期が遅れたこともあって、地元に残ってる友人は少なかった。地元に残っている友人も丁度テスト期間だったりと、結局会えたのは1人だけ。部活をやっている関係上、夏の帰省は毎度こんな感じだ。

会える人が少なかった分、じっくりと話ができた気がする。1人暮らしだと気を張っているせいか、弱音が吐けなくなる。自分はどちらかといえば聞き役に徹する方なので、なおのこと自分の事は話さない。だから半年に1度のこういった機会はとても貴重だ。

個人的にやりたいことも多かったので、大分予定を詰め込んでしまった。いつも帰省には3週間ほどの期間を取っていることもあり、2週間はあっという間だった。

あと12時間で俺は帰る。準備はおおかた終わったが、まだ寝られない気がした。

「星でも見るか。」

1眼レフもあることだし、星空の写真も撮っておきたい。僕は部屋を出ると家族が起きないようにそっとベランダに向かった。

9月の終わりということもあり、夜空は秋の様相をしていた。夏の星座は西に傾き、東には冬の星座が顔をのぞかせている。僕は慣れない数値をいじりながら、それらをカメラに収めていく。やはりこっちの夜空は澄んでいる。気温が高いこともあり、三島ではすぐに雲がかかって長時間の観測はできない。

ある程度撮り終えると、そのまま星を眺めていた。そしていつもの癖で観測中に考え事をする。

正直な話、三島に帰りたくない。なんだかんだまだ気持ちに整理がつかないのだ。それにあっちでは1人だ。バイトやサークルで人と関わることはあるが、家に帰れば1人。実家のような温かさはない。あるのは、冷たい孤独だ。

長いこと気を張り続けていた反動が来ているのだろうか。なんだか今日の俺はナーバスな気分だ。こんなことを考えてしまう自分は弱い。それでも、ここにいても仕方がないとも思った。自分が何をしたくて、そのために自分は何をすべきか。目の前の安寧に縋り付いているのでは、俺の意思は理想どまりだ。それを考えたら少しやる気が出てきた。どのみち学校が始まれば戻らないといけない。それに永遠に帰ってこれないわけでもない、半年後にはまた帰れる。ならせめて半年後にいい土産話ができるようにしようじゃないか。

なんだかんだ気持ちの整理はついた。やることは山積みだけれど、1つ1つこなしていこう。まずは、そう明後日の剣道の大会から。

 

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